
先生、入れ歯ってどうやって作るんですか?
よくぞ聞いてくれました。これがまた大変なんですよ。
なんと、KGKデンチャーは製作工程が225もある、しかも症例によって大きく前後するということはこれより増えることもあるという気が遠くなりそうな工程数の入れ歯です。


いったい何がそんなにあるのか、さっぱり想像がつきません。
入れ歯は一つとして同じものはないですよね。
口の中は1人1人全然違いますし、歯のない位置だって、歯ぐきの痩せ方、長い間合わない入れ歯を使っていてアゴが傾いてしまっているなど100人いれば100個の入れ歯があるんです。
入れ歯は誰一人として同じものがない、「究極のオーダーメイド」なんです。


確かにそうですね、入れ歯の既製品ないですよね。(汗)
そうなんです、すべて完全フルオーダーメイドです。その寸法合わせをどこまで細密にするか、それが入れ歯の合う/合わないの肝になってくるんです。
入れ歯が合わない患者さんの悩みをいっぱい見て聞いてきた近藤さんの企業理念は「患者様のために存在し、患者様のために技術革新し、患者様の痛みのない生活に貢献し・・・」とあります。


待ってください、歯科技工所のお客さんは歯科医院さんですよね?
そうなんです。でも彼らは患者さんを診ているんです。
患者さん、歯科技工士、歯科医師、皆が手を携えて「いい入れ歯」にベクトルを向けて頑張る、それがKGKデンチャーです。


・・・合わない入れ歯で苦労している患者さんが聞いたらウルウルしちゃいますね。
はい。歯科技工士さんは、患者さんの「普通に食べたい」の願いのために研究しつづけ気持ちを込めて入れ歯を作っています。
その大まかな流れを知ることで技工士さんが立体的に見えてくると思いますので、ぜひ知ってください。ちなみに、下の図すべてが保険の入れ歯とは違う作り方です。

※「保険の入れ歯」と「KGKデンチャー」の違いについてはこちら











1. カウンセリング・食べる度チェック
今までどれくらい入れ歯でご苦労されてきたか、まずは近藤義歯研究所オリジナル「食べる度チェック表」で点数化・可視化して「カウンセリング」を行います。

とある歯科医院様の問診票です。

「食べる度」を点数化し、先生、患者さん、技工士が共通の認識を持って治療に当たります。
2. リハビリ入れ歯の型取り〔立ち合い〕

※ファイナル入れ歯でも同じことをします
舘院長と入れ歯技工士が連携して行う「シリコン印象(上記写真:通常の粘土のようなアルジネートの材料ではなく、柔らかいシリコン印象での精密な型取りを行います。
シリコン印象は上下のアゴ各3回ずつ硬さの違う印象材で取るため約2時間掛かり、患者さんをはじめ歯科医師・技工士みな根気のいる作業です。
※入れ歯技工士とは、リハビリ入れ歯の型取り/仮合わせ/セット、ファイナル入れ歯の型取り/仮合わせ/セットと合計6回患者さんとお会いできます。
※入れ歯のセットの様子と歯科技工士のインタビューは、コチラをクリック↓↓↓↓
3.リハビリ入れ歯製作 その1

良い入れ歯は良い設計から。
取った印象を技工所に持ち帰ります。
入れ歯を作り始める前に、入れ歯の設計を印象、石膏模型、レントゲン、顔貌の写真を見て行います。
このあと、複模型作成・マウント・サベイング・パターン・スプールイング・メタル形態修正・排列・形成と進みます。
まずは試着用の仮の入れ歯を「ロウ」で作ります。
※入れ歯の設計の様子と設計担当の歯科技工士のインタビューは、コチラをクリック↓↓↓↓
また、部分入れ歯の場合バネを金属で作ります。
※バネなどの金属部分(メタル)を作る工程と担当技工士のインタビューは、コチラをクリック↓↓↓↓
4. リハビリ入れ歯の仮合わせ〔立ち合い〕
試着用のロウで作った仮の入れ歯で、入れ歯の仮合わせ(試適:してき)を行います。
歯並び、歯の色や形など多くの項目のチェック行います。
5.リハビリ入れ歯製作 その2

仮合わせしたリハビリ入れ歯のロウ部分(仮の歯ぐき部分の材料)を、プラスチック(本番の歯ぐき部分の材料:レジン)に置き換える(重合:じゅうごう)ため、ロウの入れ歯を動かないように石膏に埋める作業を埋没(まいぼつ)といいます。
上記写真は埋没の第一段階です。(精度を高めるために3回に分けて埋没を行います)
レジンに置き換えた後、周りの石膏からできた入れ歯を割り出し・入れ歯の研磨・着脱/咬合調整・リハビリ入れ歯の納品化と進みます。
※埋没の工程の様子と担当技工士のインタビューは、コチラをクリック↓↓↓↓
6. リハビリ入れ歯セット・調整〔立ち合い〕

リハビリ入れ歯は、端が透明になっているのが目印です。
技工士も立ち合い、噛みあわせを調整(上記写真の赤や青の部分がなくなるまで調整します)します。
痛みの原因となる粘膜部分の調整も、「デンスポット」というワックスを使って調整します。
さらに、入れ歯が転覆しない(外れない)ように、何度も何度も入れ歯を出し入れをして調整します。
→実際の立ち合いの様子
7. ファイナル入れ歯の型取り〔立ち合い〕

3~6か月のリハビリ期間でお口の筋肉や噛み合わせの治療が済んだら、いよいよファイナル入れ歯の型取りです。
リハビリ入れ歯の型取りと同じ工程で、2時間かけて型取りを行います。
8. ファイナル入れ歯製作 その1

ファイナル入れ歯もリハビリ入れ歯と同じ工程を踏みます。(口の筋肉の形が変わっているため)
まずはロウで出来た仮のファイナル入れ歯を作ります。
排列(はいれつ)という歯を並べる工程のこだわりについて、下記動画をぜひご覧ください。
※排列(はいれつ)の工程の様子と担当技工士のインタビューは、コチラをクリック↓↓↓↓
9. ファイナル入れ歯の仮合わせ〔立ち合い〕
長かった入れ歯の治療ももう少しでファイナルの入れ歯が入ります。
終盤も気を抜かず、変わった口腔内の様子が忠実に再現できているかのチェックを「ロウで作った仮のファイナル入れ歯」で行います。
10. ファイナル入れ歯製作 その2

いよいよ「ロウの仮のファイナル入れ歯」をもとに、本番のファイナル入れ歯を作っていきます。
リハビリもファイナルも同じ工程で入れ歯を作ります。
上記は、埋没・重合・石膏からの割り出し後の入れ歯の「研磨」の作業画像です。
傷1つないように、お口の中に入れても違和感の少ないように、入念に仕上げます。
この後に、入れ歯の着脱・咬合調整・納品化と進みます。
「会社に入る時から研磨をしたかった」と話している下記インタビューも併せてご覧ください。
※研磨の工程の様子と担当技工士のインタビューは、コチラをクリック↓↓↓↓
11. ファイナル入れ歯セット・調整〔技工士立ち合い〕
いよいよファイナル入れ歯のセットです!
調整を技工士立ち合いにて行います。
入れ歯で悩まれていた方にはにわかに信じがたいかもしれませんが、ここまで噛めるようになります。
詳しくは近藤義歯研究所のYouTubeをご覧ください。