「レーザー治療って、いったい何に効くんだろう?」素朴な疑問を舘院長にぶつけてみました!
舘院長プチインタビュー
御院には「3種類のレーザー」があるそうですが、使い分けていますか?
ストリークレーザー(ネオジウム・ヤグ)
Nd:YAGレーザー(ネオジウム・ヤグ)
Co2レーザー
3種類のうち2種類は集約されています。
レーザーは、虫歯や知覚過敏や根管治療(こんかんちりょう:歯の根の治療)などいろいろな治療に使えます。
臨床的に手の届かない、治りの悪いところ・・・例えば、神経を取らなきゃいけないとか、なかなか治らないとか、そういう時に役に立ったりします。
体に害を与えづらい低侵襲(ていしんしゅう)の治療で、なおかつ効果がその割には大きいのです。
レーザーが反応するには、「条件」があるんです。
反応する条件?
「黒」に反応したり「水」に反応したり。
レーザーが選択してやっています。
「黒」=「虫歯」に反応するのでしょうか?
「ストリークレーザー」は「黒い色」に反応します。 基本的に虫歯菌は「黒色」です。熱が1200度発生します。 瞬間的な熱を出しつつ冷却するので、組織に対して入っていきます。 レーザーの長さが「パチ」なのか「パチパチ」なのか、それで効果が違ってくるんです。
どういう「幅」と「スピード」でやるかで違ってきます。 低温やけどは、熱くないけど長い時間当てているとやけどしちゃうじゃないですか。 ストリークレーザーは、「長さ」と「出力」で効果が変わり、それを自在に調整できます。
「一般的なレーザー」は、「歯ぐきモード」「虫歯モード」などがあり、それを選ぶだけなので誰でもできます。 「ストリークレーザー」は、完全にマニュアルのレーザーなんです。
誰でも使えるレーザー治療器ではない、ということですね。
レーザーの理論がきちんと分かっている人でないと、使いこなせないです。
また、このレーザーはケースによっては麻酔を使わずに治療をすることもできます。
麻酔を使わない?
レーザーには「麻酔効果」もあります。
「北斗百裂拳(ほくとひゃくれつけん)」(漫画「北斗の拳」でケンシロウが「アタタタタタタ!」繰り出してた3秒間に50発というスピードで叩き込まれる奥義の一つ)みたいに、人間は短い時間の中であまりに叩く回数が多いと感覚が麻痺しちゃうんです。
神経が脳震盪みたいな形で一時的にマヒするんです。 そうすると痛みが伴わないんです。
北斗百裂拳・・・ですね?(笑)
神経がしびれている状態なんですね?
そうです。
そういう理論で行くと、麻酔無しで削れるからあまり麻酔を使わなくていいし副作用がないんです。
神経がマヒして反応が追い付かないんです。
自費ですよね?
自費です。
レーザー治療は、「低侵襲」「殺菌」「焼き切る」イメージですか?
大体そのようなイメージです。
そんなに熱くて大丈夫なんですか?
反応するところがそこだけ&冷却するので大丈夫です。
「ポイックウォーター」(除菌水)や「チタン液」(ストリーク特有)という乳液をレーザーと一緒に流して、常に冷やしながらやっているので心配ないです。
冷やしつつ、熱でやっつけるんですね。
反応するところが決まっているので、低侵襲(ていしんしゅう:負担が少ない)ですしね。
レーザーの先端から熱が出ているイメージをすると、「効くな」と思ってもらえるかと。
「レーザー麻酔」は神経に対して神経が反応する前に次の刺激を与えるので、神経の感覚を鈍くします。
低侵襲、反応するところが決まっている、高温、神経を先回りしている、という感じですね。
はい、白い個所をやっても反応しません。
レーザーは波長があって、どこに当てるかによって反応が変わるんですよ。
理論をわかっていればあとは使うだけです。
幅も自分で調整できる…例えば、ボクシングのジャブからストレートまで自在に使い分けるのと同じですね。
ここから、実際のレーザー治療、どんな治療ができるか見て行きましょう!
プラズマレーザー治療
当院では、プラズマレーザーシステム(ストリーク-1 ネオジウムヤグレーザー:連続除菌水システム等)を用いて歯科治療を行っております。
虫歯治療においては、出来るだけ削らず、虫歯が深く神経に近くても神経を抜かずに保存できる確率が通常のドリルで削る治療よりも虫歯を選択的に除去しますので、高くなります。
この治療の特徴は麻酔を使わずにレーザーの力で緩やかな麻酔効果を得られ、レーザーで処置をした部分は耐酸性を持つ歯質に変わり、歯の質の向上、強化、虫歯菌の出す酸に強くなります。
そのため虫歯の再発を防ぐ効果があります。
歯質強化による虫歯予防
レーザーの力により歯の耐酸性をあげることにより、予防的にレーザーを歯にあてることで虫歯になりにくい歯にすることが出来ます。(う蝕の進行阻止療法)
特に耐酸性の低い生えたばかりの子供の歯に有効です。
歯周病治療には
歯と歯肉の境目の歯周ポケットにレーザーを用いることによって、ポケット内を殺菌することができ、歯肉に対しても炎症部位を蒸散することで、健康な歯肉の回復をはやめます。
知覚過敏
今まで難しいとされてきた知覚過敏にもレーザーの力でしみている(象牙細管:ぞうげさいかん、神経につながる無数の穴)の孔を封鎖し、知覚過敏を軽減させることが出来ます。
(噛み合わが原因な方は、噛み合わせの治療が必要です。)
他にも根管治療(こんかんちりょう:歯の根の治療)、顎関節疼痛(がくかんせつとう:アゴの痛み)の緩和、抜歯の消毒と止血にも使用でき、より効果的な治療に活用できます。
歯質強化型虫歯予防
11000円(1本)
110000円(全部の歯で)
虫歯治療
22,000円/本(浅い虫歯で歯と歯の間にはない虫歯)
33,000円/本(深い虫歯で通常なら麻酔が必要な場合や歯と歯の間の虫歯)
神経に近い虫歯 55,000円/本
※歯科用プラスチックで詰めて終わる場合です。
被せ物になる場合は別途被せ物料金がかかります。
知覚過敏処置 一本5,500円
歯周病治療 一本11,000円
対象となる歯については一度診断が必要ですのでご相談ください。
相談のみは無料です。
レントゲンなどを撮る場合は料金が発生します。
レーザーを使って出来る治療8つ
思っている以上に多くの治療ができます。
しかも、傷みが少なく治療できるのが特徴です。
具体的には以下の8つの治療ができます。
1.歯周病(歯槽膿漏)治療&予防
レーザーを使うことによって歯石を崩壊させると同時に、殺菌効果があるのでバイ菌を殺菌し歯周病予防も同時に行えます。
薬剤を使わないので、妊婦さんでも安心です。
2.むし歯の治療&予防
当院ではレーザーは深い虫歯で神経に近いところまで進んでいるときに使用し、神経を保護する目的でレーザーで殺菌しながら虫歯を除去します。
併せて、レーザーを歯の表面に当てると歯の質そのものを強くするので(酸に対する歯の抵抗力が高まる)むし歯予防にもなります。
3.口内炎の治療・義歯の接触痛
レーザーを当てると、その刺激で細胞や組織が活性化され、傷口が早く治ります。
口内炎のほか、口角炎、舌の咬み傷などに効果があります。
4.根管治療(歯の根っこ・神経の治療)
歯の根っこはとても複雑に枝分かれしていて、治療に時間が掛かります。
レーザーには殺菌作用がありますので、根の中にレーザーを当てて焼くことで(熱さは感じません)治療期間の短縮が期待できます。
5.止血
レーザーを当てると血液を固めてくれるので、歯を抜いた後や切開した時に血を止めるときに使います。
ただ止血するだけではなく、同時に消毒や組織の回復も早めます。
6.顎関節症(がくかんせつしょう:アゴの関節が痛む)
患部にレーザーを当てることにより、周囲が温められ、痛みが和らぎます。
7.痛みを和らげる 疼痛緩和
レーザーのエネルギーを利用し、緩やかに麻酔のように痛みを和らげる効果もあります。
痛みや炎症の原因となる物質を分解して、術中の痛みを和らげます。
血流を改善し、組織の新陳代謝を良くして、治癒効果を高くする作用があります。
歯周病やむし歯の治療時にもその効果を発揮します。
8.歯茎の黒ずみ
メラニンという色素を飛ばします。
当院には3種類のレーザー治療機があります
当院では3種類の異なるレーザーを導入して使い分けております。
なぜ3種類あるのか?
波長が異なることで、その性質・特性が違ってくるからです。
患者さんにとって最適なレーザー治療機を用いて治療にあたります。
ストリークレーザー(ネオジウム・ヤグ)
低出力から高出力まで出せるレーザーで、次亜塩素酸水と酸化チタン乳液をだしながら治療を行います。
酸化チタン乳液がレーザーの光を散乱させ細かいところにもレーザーの効果が発揮されます。多くの治療に使えることが出来るレーザーです。
Nd:YAGレーザー(ネオジウム・ヤグ)
無痛に最も近い治療と言われていて、研究機関などの実験でも立証されています。
波長は1604nm(ナノメーター)で中赤外線領域の光です。
Co2レーザー
炭酸ガスレーザーは、波長は106μm(マイクロメートル)で近赤外線領域の光です。
歯科でもっとも多く使用され、歯などの硬い組織にも使われるのでハードレーザーとも呼ばれています。
エネルギーが水分に吸収されるため、生体組織での吸収率が高く、出血を伴わずに切ることが出来るので、レーザーメスとして使用します。
歯肉の切開や止血、口内炎の治療などを行い、傷口の回復を早めます。
よくある質問 Q&A
- 痛くないのですか?
- 出力などを調整して使いますので、痛みを最小限にコントロールすることが出来ます。
- 身体への害や副作用はありませんか?
- 妊娠中の方、高血圧・心臓病の方、ペースメーカーを使用されている方、ワーファリンを内服している方なども安心して処置を受ける事ができます。
- 保険で出来ますか?
- 自費治療になります。1,000円から承ります。
詳しくは、下記ページをご覧ください。